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ロサンゼルスの思い出

GTAオンライン(Xbox360海外版)の小説化

ロサンゼルスについての基礎知識

 カリフォルニア州ロサンゼルス。そこはアメリカ西海岸の大都市。「西のロサンゼルス、東のニューヨーク」と言えば、そのメトロポリスぶりが容易に想像できるだろう。
 範囲。ロサンゼルスは「Los Angels」と書く。日本では最初の「Los」を取って「ロス」と省略して呼ぶことがあるが、これは「ザ・ビーチ・ボーイズ」を「ザ」と呼ぶようなもので、現地では「LA(エルエー)」と短縮する。
 一般的にはロサンゼルスと言えば「ロサンゼルス群」「ロサンゼルス市」ではなく、周辺地域を含む「大ロサンゼルス」を指す。これは関東平野に匹敵する大きさである。千葉県にあるのに「東京ディズニーリゾート」「新東京国際空港」「東京ドイツ村」を名乗ったりするのと似ている。
 気候。アメリカ西海岸は風光明媚な土地。高緯度のニューヨークと比べ、1年を通じて温暖な気候である。冬は朝晩が冷える程度。日本のように明確な春・秋はないが、かと言ってハワイのような常夏でもない。夏は日焼けするほど強い日差しが降り注ぐものの、湿度は低く、過ごしやすい。
 観光。太平洋の波が打ち寄せる長大なビーチは世界中のサーファーの憧れの地。海岸沿いは天候に恵まれていて、1年のうち300日が晴れる。観覧車やジェットコースターなどの遊園地がある「サンタモニカ・ピア」は世界一有名な桟橋である。
 内陸には超高級住宅街「ビバリーヒルズ」や、高級ブランドが立ち並ぶショッピング通り「ロデオドライブ」を擁し、世界的なセレブが暮らす地でもある。
 そして、映画の都ハリウッド。エンターテインメント業界の功績者を讃える星型のプレートを埋め込んだ歩道「ウォーク・オブ・フェイム」や、映画スターの手形足型が埋め込まれている映画館「チャイニーズシアター」、映画スタジオとテーマパークが一体化した「ユニバーサルスタジオ・ハリウッド」が特に有名である。また、山の頂上近くに掲げられた巨大なハリウッドサインは、ニューヨークの自由の女神像、パリの凱旋門、ロンドンのビッグベンと同格の、ロサンゼルスを代表する世界的なランドマークだ。
 商業。観光地としての側面が否が応にもクローズアップされてしまうが、商業的にも大きな発展を遂げており、ダウンタウンには高層ビルが立ち並ぶ。世界的なビジネス街であり、西海岸の金融・経済の中心地である。
 交通。公共交通機関はあまり便利ではない。地下鉄や電車などの路線は都市全体を網羅していない。バスも本数は限られており、乗り換えがうまくいかないとだいぶ時間が無駄になる。
 反対に、自動車道は非常に発達している。幹線道路は片側3車線+左折用センターラインの7車線だったり、高速道路(無料)に至っては片側だけで6車線+側線が3車線の計9車線あったりもする。ただし、これだけ道路が広くても、場所によってはひどく渋滞する。映画『フォーリング・ダウン』でマイケル・ダグラス演じるDフェンスが狂うのも、この渋滞がきっかけであった。
 主要な道路の両脇には、ハワイでもお目にかかれない高さのヤシの木が街路樹として細長く伸びており、陽気な雰囲気の並木道を形作っている。
 左ハンドル、右側通行。距離に関する表記はキロメートルではなくマイル。法律により、赤信号でも右折ができる。スクールバス乗降中は対向車線の車も一時停止しなければならない。一方で、踏切で一時停止してはならない。
 治安。観光地はいざ知らず、地区によってはお世辞にも良いとは言えない険悪な雰囲気。ダウンタウンの至る所にホームレスが背を丸めている。彼らのそばを通り抜ける高級車のハイビームは、格差社会の光と闇をくっきりとあぶり出す。
 また、ロサンゼルス市の南に隣接する都市「コンプトン」はストリートギャングが跋扈するアメリカ屈指の危険地域。ギャングスタラップで一世を風靡し、ロックの殿堂入りも果たしたヒップホップグループN.W.A.の出身地でもある。
 1992年のロス暴動も、いまだ強烈な印象を残している。人種差別に対する黒人の鬱憤が爆発したこの暴動は、2つの事件に端を発した。まず、スピード違反で捕まった黒人が、白人警官から不当な集団暴行を受けた事件(警官は全員無罪)。そして、黒人少女が万引きの冤罪で店主から射殺された事件(殺人罪としては前例のない軽い判決)。
 黒人たちの溜まりに溜まった怒りは一気に噴出し、彼らは暴徒と化した。警察も手をつけられないほどに彼らは暴れ回った。店から商品が略奪され、住宅が放火された。
 信号待ちをしていた白人トラック運転手が引きずり降ろされ、半殺しにされた。その様子はヘリコプターからテレビ中継されたが、報復を恐れた警察官は誰一人として現場に駆け付けなかった。