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ロサンゼルスの思い出

GTAオンライン(Xbox360海外版)の小説化

ヴェニス・ビーチ(後編)

俺とウェルカミングワンドは気ままに自転車を漕いだ。このサイクリングロードをずーっと辿っていけば、最終的にはサンタモニカ・ピアに到達する。 俺たちは陸側に建ち並ぶ土産屋を、一軒一軒チェックし、気になる店には立ち寄った。帽子やサングラスを選んだ…

ヴェニス・ビーチ(前編)

どんどん輝きを増す太陽の方角へ、ボートは走る、波の上を跳ねる。左にはサンタモニカ・ビーチ。風が気持ちよい。パンツまでぐっしょり濡れた体が、たちどころに乾いていく心地だ。 途中、ウェルカミングワンドは操縦を交代してくれた。ボート童貞だった俺は…

サンタモニカ・ピア/観覧車

ジェットコースター。意外にもなかなか飽きない。童心に帰った俺たちは、階段を駆け上がり、踊り場に引っかかった邪魔なバイクを乗り越え、乗り場に走った。 ジェットコースターはまだ走行中で、乗り場に到着していなかった。何を思ったのか、ウェルカミング…

サンタモニカ・ピア/ジェットコースター

気が付くと、知らない病院の前に立っていた。大脳が蜂にたかられたように痛む。酔いつぶれて気を失っていたようだ。GPSマップを確認すると、現在地はミッドウィルシャー。ウェストハリウッドのシエラ・タワーからずいぶん離れた場所に搬送されてしまった…

高級マンションでのホームパーティー

サルマスクの住む高台のマンション「シエラ・タワー」は、あきれるほど豪華な物件だった。どんな悪いことをすればこんな所に住めるのか。リビングだけでも30畳くらいあるのではないだろうか。2階層の構造で、下のフロアにベッドルーム、バスルーム、ウォー…

サルマスクと一緒に警察から逃走する

スーパーカーは俺の粗暴な運転のせいで大きなダメージを受けており、エンジンはなかなか掛からなかった。セルモーターがキュルキュルと空回りをする。キーを捻ること数回、ようやくエンジンを死の淵から目覚めさせた。 逃走を開始した。 光沢のあったアメジ…

ストリップクラブ

目的地に設定されていたのはストリップクラブだった。なるほど、最高だ。店の裏、手狭な駐車スペースにスーパーカーをはめ込む。ロサンゼルスでは前向き駐車がスタンダードであり、バック駐車はあまりしない。郷に入りては郷に従え。慣例通り俺も頭から突っ…

スーパーカーを運転する

俺はスクーターで街を散策した。BMXよりはスピードも出るし、余計な体力を使わなくて楽だ。より一層、ロサンゼルスの風景を楽しめむことができた。エリアによって街路樹が異なることに気が付いたり、気持ちの良い陽の光や風を感じることができた。スポー…

エコーパーク

ハンドル中央を押すたびに、ラッパの音が『星条旗』を派手に鳴らす。竹槍マフラーは軽い爆発音をさせながら閃光を発する。俺は嬉しくなって蛇行運転を繰り返した。過剰なまでのオーバーステアであり、サイドブレーキを引かなくても勝手に後輪が滑った。峠を…

車を改造する

ガレージでハチロクに乗り換え、すぐ近くの自動車修理工場にお邪魔した。ある程度の資金も貯まったし、愛車を個性的に改造し、町行く人が振り向くようなカッコイイ車、より自分好みのマシンに進化させようと企てたのだ。 改造パーツのカタログを見せてもらっ…

自転車に乗る

盗んだBMXで走り出す。のんびりとしたサイクリング。思えばこうして街をゆっくり見ることもなかったな、と、しみじみ思う。ロサンゼルスの低所得者層の生活がつぶさに観察できた。 汚い洗濯物、電柱に吐かれた吐瀉物、破壊された公衆電話、燃費の悪そうな…

コンプトンで自転車をいただく

デブのアパートは悪名高いコンプトンにあった。ロサンゼルスの南に位置するこのエリアは、アメリカ屈指の暗黒街。地区全体がストリートギャングの巣窟であり、ヒップホップグループN.W.A.の出身地として有名。非常に犯罪率が高く、観光客が無防備に歩…

桟橋の下で取引を邪魔する(後編)

「徒手空拳で戦車と戦うよりはいいだろう」と自分に言い聞かせ、絶対に弾丸を命中させられる位置までにじり寄った。俺は上達した銃の腕前を遺憾なく発揮し、素早く2人、ヘッドショットで始末した。 これが俺にとって初めての殺人だった。何人か交通事故で死…

桟橋の下で取引を邪魔する(前編)

初めて(それとは知らず)裏稼業に身を投じたとき、俺はサングラスの男とドレッドヘアーの男と一緒に、ギャングの集団から包み紙を略奪し、色眼鏡をかけた黒人のデブに届けた。その、黒人のデブから、「下っ端でも出来る簡単な仕事」として、求人募集があっ…

戦車

気が付くと、俺を追ってきたバウンティーハンターたちも、垣根を超えた瞬間、戦車の砲撃によって次々に煙にされた。彼らは激怒し、殺されても殺されても立ち向かった。さっきまでいがみ合っていたが、戦車に対抗するため一致団結、ロケットランチャーを撃っ…

賞金首になる

一通りごっこ遊びを楽しんだ後、俺は劇場の外に駐車している車を物色した。ピカピカの白いボディー、アメリカサイズのSUVが、エンジンを掛けっぱなしで停車していた。水色のアロハシャツを着たデブが運転席でスマホをいじっている。もしもし、アイドリン…

ハリウッド

気が付くとウェルカミングワンドの姿は消えていた。俺は仕方なく、ロサンゼルス観光を再開することにした。ハチロクを整備士に配車してもらい、一人乗り込む。そうして、行きたかったがあえて行かなかった場所、お楽しみとして取っておいた場所、映画の都ハ…

コンビニでの死闘

ベースジャンプをやり遂げ、山を下りて来た俺たちは、息抜きがてら、コンビニ強盗をすることにした。 それぞれが買い物を済ませたあと、ウェルカミングワンドがショットガンを店員に突き付けた。俺もピストルを構えた。店員はあんぐり顔中を口にして、ゆっく…

ベースジャンプ

酒が残っているのか、ウェルカミングワンドらしくもなく、運転はおぼつかない。何度も壁や電柱に激突し、その度に2人仲良く地面に投げ出された。 傷だらけになりながら、ロサンゼルス国際空港に到着した。レトロプロダクトと6輪ベンツで訪れた以来の再訪。…

アパートに招待される

高級車を盗み出す仕事をやり遂げると、ウェルカミングワンドは俺をバイクに乗せ、コリアタウンの西に移動した。どうやら仕事の成功を祝って乾杯するため、自宅に俺を招待してくれるらしい。 周辺の景色に呪術めいた記号が増殖した。ハングル文字の書かれた看…

高級車を盗み出す仕事

ウェルカミングワンドがスマホを取り出す。彼は悪徳カーディーラーの依頼を受注した。ビバリーヒルズの豪邸から、高級車を2台盗む仕事。俺もその仕事に加わることにした。 ウェルカミングワンドはバイクにまたがり、クラクションをパフッと鳴らした。何度聞…

ウェルカミングワンド/グリフィス天文台

愛車ハチロクを出庫し、俺はさっそくロサンゼルス観光に出かけた。土地勘が皆無で主要な観光地も知らないから、とりあえずあてどもなくドライブすることにした。 ガレージの周辺エリアはとにかく陰気で、少し信号待ちするだけで気が滅入る。赤信号ではあるが…

ガレージを購入する

その後、俺はストリートレースへの出場を繰り返した。さまざまなタイプのレースを経験したが、1着でゴールできることは稀だった。いわゆる「初見殺し」のコースは、通過すべきチェックポイントが新参ドライバーにはわかりにくく、何度もそのコースを走破し…

ストリートレース

裏サイトでストリートレースを検索した。現在地から近場であり、なおかつ、車両をレンタルしてくれるレースに的を絞って探す。 刑務所の外周をぐるぐる3周するレースを見つけた。複雑な経路を覚える必要もなく、アクセルワークとハンドルさばき次第で俺にも…

金だ!とにかく金だ!

義兄弟の契りを結んだあと、レトロプロダクトは右手を振って別れの合図をした。俺もひらひらと手を振り返した。レトロプロダクトの肉体は煙のように霧散した。 周囲数百メートル、まったく人の気配がしない砂漠。スマホを取り出し位置情報を確認する。建造物…

初めての戦闘

草すらまともに生えていない乾燥地帯。向こうから砂塵を散らしながら一人の男がジグザグに走ってきた。俺を殺そうとしたパイロットだった。俺&レトロプロダクト組vsパイロット。2対1のデスマッチが始まった。鳴り響く3種類の発砲音。さながら現代音楽の…

レトロプロダクトがヘリを落とす

まさかいきなり飛び降りるとは思わなかった。俺を殺すためにああいう行動に出たのだろうか。そうは思いたくない。殺すつもりならとっくに銃弾を食わせていただろうし、飛行機にも乗せてくれてないはずだ。もう会えないかも知れないが、あいつらはいいやつら…

旅客機に乗る

車は再び高速道路を南へ。俺と豚マスクは荷台でけたたましく笑いながら、エアギターを弾いたりエアDJをしたり、突き出した両腕を前後にピストンしたりした。やがてダウンタウンに差し掛かると、レーダーに丸が表示された。誰か近づいてくる。 次の交差点、…

6輪ベンツ

6輪ベンツはセダンではなく4人乗りのトラックだった。コーンロウが運転席、レトロプロダクトが助手席、豚マスクが後部座席にそれぞれ乗り込んだ。俺も乗っていいのか躊躇していると、優しくクラクションが鳴らされた。乗れという合図だった。俺は喜々とし…

レトロプロダクト

間近で見るテンガロンハットはミラーサングラスの下に精悍な顔立ちを隠していた。コードネームは「レトロプロダクト」。ロサンゼルスの犯罪者には裏稼業の実績に応じたランク付けがあるが、彼はランク100を超えていた。 レトロプロダクトの運転する漆黒のス…

ギャングたちに認められる

どんなに頑張っても最高時速50キロメートルほどしか出ないし、たいていはスピンしてしまう。最高時速に達すること自体まれだ。 ヒビの入ったカーナビを最寄りの修理工場に設定し、瀕死の体を引きずりながら病院に牛歩を運ぶケガ人みたいに、俺はのろのろと目…

車を取り戻す

GPSマップを確認すると、車のマークがスクラップ工場に表示されたままだった。これは発信器が無事ということで、発信器が無事ということは愛車は爆破されずに残っている可能性が高いということだ。 エクスペンダブルズのような連中はもういなくなっている…

コンビニ強盗

小腹がすいたのでコンビニエンスストアで何か買おうと思った。 カロリーメイトやお菓子、ジュースやタバコなどを買い物かごにどっさり入れてレジで会計。財布の中をあらためたとき、弾丸を買ったせいでお金が残っていないことに気が付いた。しかし、何も持た…

射撃練習/消防車

ロサンゼルスは車社会だが、アメリカ合衆国は銃社会である。ピストルくらい扱えなければ殺され続けるはめになる。自衛のため、俺は射撃練習をすることにした。 タクシーを拾い、運転手に身振り手振りを交えて行き先を告げた。射撃訓練場に行ってくれ、と。 …

ランボー軍団

GPS上の車マークは、中古車カーディーラーのマーク上で停車した。車泥棒は自分の所有物にするつもりで車を盗んだのではなく、換金目的で盗んだようだ。そうはさせてなるものかと、俺はバイクの速度を上げた。途中何度かすっ転んだが、あきらめず、中古車…

車を盗まれる

サングラスは去っていった。少しショックだったが、ピストルも現金も無事なのであまり気に病まない決心をした。それに、愛車もある。俺はしばらくドライブを楽しむことにした。なめらかな流線型、美しい青色のハチロクちゃん。 ロサンゼルス東部を安全運転で…

はじめての仕事

整備工場から出庫し、「このあとどうすっかなー。服でも買おうかなー」と思案した。が、とにかく俺には金がない。ひとまず仕事をして日銭を稼ごうと考えた。悪戦苦闘しながら、スマートフォンでバイト募集のサイトに個人情報を登録した。 しばらくぶらぶら歩…

車を手に入れる

この回顧録は、そんなロサンゼルスでの思い出話。もう今後、俺の人生において、あんなに外国人とコミュニケーションを取ることは、まずないだろう。「もう一度訪れたい。あの場所に。」そんな強い欲求がありながら、それを叶えられないフラストレーションか…

ロサンゼルスについての基礎知識

カリフォルニア州ロサンゼルス。そこはアメリカ西海岸の大都市。「西のロサンゼルス、東のニューヨーク」と言えば、そのメトロポリスぶりが容易に想像できるだろう。 範囲。ロサンゼルスは「Los Angels」と書く。日本では最初の「Los」を取って「ロス」と省…